10代にも多い「スマホ依存症」による悪影響

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今や、小中学生の多くが自分のスマートフォンを持っている時代。中高校生ともなれば、その所持率は小学生よりも格段に高くなります。そこで懸念されるのが「スマホ依存症」。スマートフォンばかり気にしてしまうこの症状は、子どもたちの将来においても悪影響を及ぼします。そんな事態から守るために、まずは先生としてスマホ依存症の主な症状と、その影響について知っておきましょう。

目次

スマホ依存症の症状とは?

スマホ依存症とは、文字通り四六時中スマートフォンが手放せない状態のこと。情報化社会でさまざまなSNSも存在している現代では、大人だけでなく10代の子どもたちでも、スマートフォンがなければ生活できない人が数多くいます。まずはそんなスマホ依存症の症状を、軽度なものから深刻なものまで簡単にご紹介します。

【スマホ依存症の主な症状】
・調べ物、時計、スケジュール管理などさまざまなことをスマートフォンの機能に頼り、それがないと何もできない
・お風呂やトイレにまでスマートフォンを持って行かないと落ち着かない
・食事中や勉強中もスマートフォンを手放せない
・スマートフォンが手元にないと、不安で何もできなくなる
・授業中にケータイ・スマホを取り上げられると暴れる

このような傾向を自身の生徒たちの様子から察したら、先生は早い段階で対策を考える必要があります。

こんなに多い?中高生のネット依存

平成26年に警視庁が実施した「小中高生アンケート」の調査結果によると、携帯電話やインターネットへの依存の割合は中学生になると3割を超え、さらに高校生では4割以上を占めていたそう。また、総務省の実施した情報通信政策研究所の「平成25年 調査結果報告書」では、青少年のネット依存は全体で約44%もあり、中でも高校生が60.0%と最も高かったといいます。

手軽にインターネットに接続できるスマートフォンの普及は、こうしたネット依存の加速にも大きく影響しています。また、SNSやスマホアプリのゲームに熱中している中高生は多く、勉強や身体の成長への悪影響を懸念する意見も少なくありません。

では、スマートフォンへの依存は具体的にどんな悪影響を生徒へ及ぼすのでしょうか。主な内容を紹介します。

集中力と学力の低下

スマホ依存症になると、いつでもどこでも常にスマートフォンを近くに置き、友達からLINEやSNSで連絡があるたびに触ってしまうような状態に……。これが原因で勉強中も集中できず、当然ながら集中力はだんだんと低下していってしまいます。

また、スマートフォンを見たり操作したりする時間が多いと、結果として学習時間が減ることに。よって、スマホ依存症になると、成績が下がってしまうケースも多く報告されています。

「歩きスマホ」による事故

「歩きスマホ」の問題も深刻化しています。歩きながらスマートフォンに熱中するあまり、周囲への注意が散漫になって起きてしまう不慮の事故が多発。線路への落下や、交通事故、人や乗り物などとの対面衝突など、最悪の場合は命に関わる大怪我をしてしまうケースもあります。

中には、さらに危険度の高い自転車に乗りながらのスマートフォン操作をする生徒もいるため、先生はあらかじめ注意を呼びかけなくてはなりません。

ブルーライトの影響による弊害

ブルーライトは、人間にとってとても強い光で、パソコンやスマートフォンのディスプレイから発せられています。無意識でもこの光をずっと浴びていると、角膜を傷つけたり、体内時計が狂ってしまうせいで不眠症を引き起こしたりします。特に夜寝る前にスマートフォンを使用すると、このブルーライトの影響により、眠りが浅くなる傾向があります。

睡眠は中高生にとっては必要不可欠な要素なので、こうしたブルーライトによる弊害も侮れません。

成長期の身体にとって深刻な姿勢の崩れ

スマートフォンを操作したり、見たりするときは、ほとんどの人が下を向く傾向にあります。スマホ依存症の場合は、必然的にこうして下を向いている時間が長くなることに。これが原因で骨が変形してしまった首のことを「ストレートネック」といいます。名前の由来は、本来は身体の前方向に反った形になっている首の骨が、下を向いた姿勢が続くことによって反りがなくなり、まっすぐになってしまうから。猫背や肩こり、疲れやすさなどの原因にもなります。

また、スマートフォンは手に持って操作するため、指に負がかかった持ち方を続けていると、次第に指が変形してきてしまうこともあります。このせいで指を思うように動かせなる、痛みが走るなどの症状が起こることも……。

成長期の生徒にとって、身体の形成に対するスマホ依存症の悪影響は、深刻な問題になりかねません。

また、スマホ依存症の人は大人にも多く、10代の生徒たちに限ったことではないのも事実です。まずは先生や保護者の方々からスマートフォンと上手に付き合うことを心がけ、生徒の見本として、スマートフォンとの正しいつきあい方を示してあげるようにしてください。