生徒をまとめる組織運営・チームマネジメント術

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クラスや組織の上に立ち、大人数の生徒を一つにまとめるのはなかなか大変な仕事です。

生徒が成長できる環境をつくるために、いつも苦労している先生も多いのではないでしょうか。

今回は、チームマネジメントの視点から、生徒が団結して目標を達成するためのポイントをまとめました。

目次

目指すべき姿や組織の目標を明確にする

まず、現在国内の団体競技で一番競技人口が多いと言われる、サッカー部の部活の顧問になったと仮定して考えてみましょう。

生徒たちに対して何よりも一番先に明確にすることは、「努力の大切さ」を頭ごなしに教えることではありません。

「自分たちがこの部活を通して何を実現したいのか」それが県大会での優勝なのか、部活を通して3年間で精神的にも肉体的にも成長することなのか、を明確に伝えることが大事です。

目標を明確にすることは、生徒の努力の道しるべになります。ゴールの見えない戦いは次第に疲れてしまい、「自分は今何をしているんだろう」と生徒たちのストレスも溜まってしまうはず。

それに対して、しっかり目標があれば、同じゴールを目指す仲間との連帯感や、チームへの帰属意識も生まれてきます。

また、目標の内容は、具体的でありながら、現実と理想の適度な距離感がある(届きそうで届かないくらい)に設定することが重要です。

生徒それぞれの特性を見抜く

目標が決まれば、日々の鍛錬があるのみですね。生徒たちが毎日汗を気持ちよくかけるような環境を構築することが大切です。

勉強に置き換えれば、毎日楽しく学んでもらうこと、勉強に興味を持ってもらうことでしょう。

生徒たちも人間です。練習や試合を繰り返すうちに、次第にそれぞれの個性によって、得意、不得意が出てきます。ドリブルが得意な人、ヘディングが得意な人、パスが得意な人。

それぞれの生徒の特徴を見極めて、試合に勝つための適切な人員配置や、個人個人で苦手を克服するメニューを考えるのも監督の大きな仕事のひとつです。指導の仕方や、教育の仕方は100人の生徒がいれば100通りの方法が必要です。

「それぞれの特徴を見抜く目を養う、生徒たちのポジションを適材適所に配置する、それぞれの苦手分野を減らすメニューを実行する」。この繰り返しの作業が目標を達成させるには必要になってきます。

それにはもうひとつ大切なことが。それは「人を知るには、まず自分を知ること」です。

まずは先生自身が自分の教育者としての特性や特徴をしっかり理解して、それを他人に置き換えることがこの能力を得るための近道になります。

一人はみんなの為に、みんなはひとりの為に

目指す目標が決まり、監督は生徒の特徴を知り尽くし、サッカーにおける最高のフォーメーションが完成します。

ここで監督最後の大仕事は、生徒たちに「ひとりはみんなの為に、みんなはひとりの為に」の考え方を根付かせることです。

チームの中で個人個人がしっかりお互いの個性を尊重し、長所と短所を理解し合うことができれば、お互いに自発的に苦手な分野をカバーすることができます。

「自分が出るべきところでは自分が出る。苦手なところは思い切って仲間に任せる」この連携ができてチームは初めてその人数以上のパワーを持つことになります。

この段階になれば、生徒たちも自発的に自分たちの組織の課題や問題を考え始め、監督の手を離れて目標に向かい試行錯誤を繰り返し始めます。この段階では、監督は思い切って生徒に任せてみるのも大事です。

これは余談ですが、近年話題のラグビー日本代表チームが、難攻不落と言われていた超強敵の南アフリカに歴史的な勝利をもたらしたときのエピソードがあります。

日本代表が勝ち越しに成功する場面の最後の最後のとき、実はフィールドの選手たちは監督から出た指示に従わず、自分たちが決めた作戦で勝負に出ます。そして、その結果見事に得点し、歴史的な勝利を手に入れたそうです。

こうして考えてみると、監督の本当の仕事は「結果がどうなろうと責任を取る覚悟をして、生徒たちに任せること」にあるかも知れませんね。

今回はサッカー部での組織運営を例にとってご紹介しましたが、これらはクラスのまとめ方などにももちろん応用できるポイントです。

生徒がそれぞれの力を最大限に発揮できる環境を目指して、少しずつ取り入れてみてはいかがでしょうか。