Life is Tech!代表・水野雄介氏に聞く、これからのIT教育 後編

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教育の分野で活躍する著名人にインタビュー。その人のこれまでと、現代の教育について考えていることなどを伺います。今回の主人公は、株式会社Life is Tech!の代表取締役、水野雄介さんです。後編では、Life is Tech!の取り組みと、現場で働く先生へのメッセージを語ってもらいました。

目次

日本最大級の中高生向けIT教育の仕組み

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    うさぎ

    さっそくですが、Life is Tech!の活動について教えてください。

  • mizuno1

    水野

    現在の活動のメインは、2011年からスタートしたIT教育プログラム『Life is Tech!(ライフイズテック)』の運営です。

    これは、 iPhoneアプリ、Web、ゲーム開発などのプログラミングと、デザイン、メディアアート、ミュージック、アニメーションなどのデジタルアートという最新のIT技術を学ぶことによって、中学生・高校生の「創造する力」と「つくる技術」の習得を目指すプログラムです。

    現在は約13,000人の中学生・高校生が参加する国内最大級のIT教育プログラムにまで拡大することができました。ITの技術が進歩した今の時代では、クラスにいる『野球やサッカーが好き』という生徒と同じくらいの割合で、ITに興味がある生徒がいます。そんな子たちが学び、活躍する場所を作ってあげたい。そんな思いで、『メンター』と呼ばれる大学生と共に運営をしています。とはいえ、第一回の参加人数はたったの3人でした。これはスタッフの方が多いような状況です。それでも、ごく普通の高校生が自分たちの力でアプリを作成し、リリースに至る機会を与えられたことにかなりの手応えを感じ、ここまでやってきました。

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    うさぎ

    IT教育プログラムの活動を続けてきて、どんな手応えを感じていますか?

  • mizuno1

    水野

    『Life is Tech !』は春・夏・冬の長期休暇に全国の大学のキャンパスで開催する合宿型の『CAMP』と、東京・大阪・名古屋・福岡などで毎週学ぶ通学型の『SCHOOL』があります。

    どちらも言えることは、ITへの理解度が上がるにつれ、子どもたちの可能性がどんどん伸びているのを彼ら自身が感じていること。そして、楽しんでいる様子が目に見えてわかることです。「エンターテイメント」の要素も重要視した独自のプログラムにより、ただ技術を学ぶ場ではなく、ITの可能性に気づく場、きっかけを探す場、仲間とつながる場づくりを目指しています。好きなものをきちんと形としてアウトプットし、これらの機会を通して成長していく過程をそばで見ながら、僕たちも、子どもたちに秘められた可能性にいつも感動させられています。

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現場の先生方と協力して、IT教育をより充実したものに

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    うさぎ

    では、今後はどのように展開していく予定でしょうか?目指しているものはありますか?

  • mizuno1

    水野

    もっともっと多くの子どもたちにIT教育を提供する仕組みをつくりたいと思っています。
    現在『Life is Tech!』の開催は、東京や地方都市の限られた地域でしか行えていないのが現状です。

    今後はこの拠点を増やして、日本の地域格差によって子どもの学ぶ環境に差が出てきてしまうことのないような環境を整えていきたいです。それは日本だけでなく、世界の子どもたちに対しても言えること。最近ではシンガポールに支社を設立したのですが、将来的にはさらにグローバルに活動を展開していきたいと思っています。ITというツールを通して、世界中の子どもたちが一緒に学ぶような世の中を創造したいです。

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    うさぎ

    教育の現場で働く先生方にメッセージがあればお願いします。

  • mizuno1

    水野

    とにかく、僕は現場の先生たちを尊敬しています。僕たちは企業として教育に携わっていますが、学校にいる先生も僕らも、中高生の可能性を最大限に伸ばすことを目指しているので、想いは同じだと思っています。
    だから、IT教育においてLife is Tech!が貢献できることで、できる限り先生方の負担を減らし、子どもたちを一緒に育てていきたい。先生たちにはどんどん僕らを利用してほしいんです。そのために、『受験サプリ(現スタディサプリ)』と連携して『TECH for TEACHERS(テックフォーティーチャーズ)』という先生向けのITのサービスもリリースしました。このサービスを利用すれば、ITの知識に自信のない先生でも、最先端の情報教育を生徒に提供することができます。今後はこうした学校との連携も深めていく予定です。『教育をもっとよくしたい』という目標は、今もこれからもずっと変わりません。

自らが先生として現場に立っていた水野さんの「教育」に対する熱意を伺うことができました。今後もさらに私たちの生活と密接に関わってくるであろうITの技術。学校でも、それに対応した教育が求められるのは、いうまでもない事実です。Life is Tech!の活動が、現場で日々奮闘する先生をサポートし、生徒の可能性をより伸ばすことに貢献してくれることでしょう。

 前編はこちらLife is Tech!代表・水野雄介氏に聞く、これからのIT教育 前編