放課後子ども教室が子どもの成長を助ける

pixta_21536481_M

保護者の共働きや、シングルマザー・シングルファーザーなどが原因で、家庭内での家族のコミュニケーションが少なくなりがちな近年、子どもたちの成長には、家庭や学校だけではなく、地域の連携が必要不可欠になってきています。文部科学省は、放課後の空き教室を利用した「放課後子ども教室」の設立を、子どもの豊かな心を育むために推進しています。では具体的に、放課後子ども教室の存在は、子どもたちにとってどんなメリットがあるのでしょうか?東京都内の小学校の活動を参考にまとめてみました。

目次

放課後子ども教室とは

文部科学省では、平成16年度から平成18年度までを緊急3か年計画として「地域子ども教室推進事業」を実施してきました。誘拐などのような子どもに関わる事件や青少年の問題行動の深刻化を受け、未来の日本を創る子どもたちの、健全で豊かな心を社会全体で育むためです。その後、平成19年度より「地域子ども教室推進事業」の取り組みの元、補助事業として「放課後子ども教室推進事業」を創設。小学校の空き教室を活用して、地域のさまざまな方の協力を得て、子どもたちと一緒にスポーツや文化活動などの取組みを行っています。地域のボランティアの方と連携して行っているため、基本的に無料で利用できるのも、放課後子ども教室の重要なポイントです。

子どもたちの居場所づくり

夫婦共働きが当たり前になった現代では、学校が終わってからの子どもたちの居場所が少なく、家に一人で留守番させるのも保護者の方は不安に思うのではないでしょうか。そんなとき、学校に居場所があると嬉しいですよね。放課後子ども教室は、地域によって時間や内容は異なりますが、学校や学年の違う友だちと自由に遊んだり、地域の有志の方との交流を通して居場所と仲間ができます。休日を利用した活動もあるため、近所に年齢の近い子どもがいなかったり、近所付き合いが希薄であったりする地域では、子どもたちの活動の拠点にもなり得る場所です。

社会のルールを学ぶことができる

子ども同士だけではなく、地域の大人たちも参加できるのが放課後子ども教室のメリットです。年齢の違う人たちが集う場所で、自然と人付き合いや社会のルールについて学べ、多様多種な学習機会や活動により成長する子どもたちを、先生だけではなく地域の方たちみんなで見守っていくことができます。そうすることで、地域に顔見知りの大人や友だちが増え、何かあったときの安心感にもつながります。

好奇心や関心を育む

放課後子ども教室では、学校の授業では行わないさまざまな活動を行います。書道や茶道、囲碁や将棋、英会話などの屋内の活動から、テニス、バドミントンやダンスなど体を動かす遊びなど、子どもたちの好奇心や関心を育むプログラムを、学校の先生や地域のボランティアの方々が協力して運営を行っています。一般の企業からプログラムを提供してもらうよう呼び掛けている市町村もあるそうです。幅広い世代との交流だけではなく、たくさんのプログラムにより子どもたちの成長を図っています。

全ての子どもを対象に、学びと居場所を提供している放課後子ども教室。文部科学省による事業開始から10年経過し、学童保育と連携をとる「放課後子ども総合プラン」も平成26年に策定されました。今後も、より学校や家庭、地域の連携を推進した動きがみられそうです。地域や保護者だけではなく、先生にとっても子どもや地域の方々と交流のできる貴重な場所です。運営に携わっていない先生も、放課後子ども教室の取り組みを知ることで、先生自身の仕事にも活かせるのではないでしょうか。